オムツの2枚重ねってどうなの?メリットとデメリット

育児をしていると、たくさんの心配事が出てきますが、その中のひとつがオムツに関する悩み。

オムツがゆるかったり、隙間があったりして、うんちが漏れてしまい、布団や服が汚れてしまった…ということが一度はあると思います。

そして、それは予期しないタイミングで起きますので、何度か繰り返していくうちに「オムツを2枚重ねすれば良いのでは…?」という考えに至るのは自然なことです。

今回は、オムツの2枚重ねについて、オムツの構造に触れたうえで、メリットとデメリットについて解説していきます。

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オムツの2枚重ねはどうなの?

実はオムツというのは、1枚で吸収や漏れ防止などの全機能が完結するように作られています。

基本的には、図のような層の構造になっており、吸水紙とポリマー等の吸水剤でおしっこやうんちの水分を吸い取り、さらにギャザーというヒラヒラが防波堤の役割を果たし、漏れを防止するという二段構えです。

ちなみに吸水「剤」と聞いて、薬なの?と不安になった方もいらっしゃるかもしれませんが、これらは皮膚や性器の粘膜を通して体に吸収されるものではなく、仮に吸収してしまったとしても、無害であるとされています。

なので、もし赤ちゃんの体についてしまっても、拭き取ってあげるだけで大丈夫です。

また、外側の表面材は防水機能と通気性を両立させているとのことなので、ここでも漏れ対策が施されています。

とは言うものの漏れるじゃん!

いくら高性能なオムツでも、漏れるものは漏れますよね。

特に、水分が多い下痢がそうです。

下痢は水分が多いうえに、経験上の話ですが、おしっこと比べて吸収されにくい傾向があります。

ですので、外からも対策をしようと、2枚重ねをしようと思うのは自然なことです。

では、オムツの2枚重ねについて、掘り下げていきましょう。

*オムツの2枚重ねのメリット

結論から申しますと、普通の方法では、オムツは1枚で吸水から漏れ防止まで全てが完結しているため、あまりメリットはないように思われます。

オムツの紙や不繊維の部分から漏れてしまうことは構造上ありえないためです。

しかし、構造でもどうしようもないのが、背中や太もも部分からも漏れです。

背中や太もも部分からも漏れに対しては、2枚重ねが効果を発揮するかもしれません。

もし、2枚重ねをするならば、内側に履く1枚目は通常サイズ、2枚目は大きめのサイズを履かせてあげることにより、背中や太ももをカバーするようにしてあげるとどうでしょうか。

*オムツ2枚重ねのデメリット

オムツを2枚重ねすると以下のようなデメリットが考えられます。

(1)通気性が低下し、汗疹やオムツかぶれの原因になる

実は、防水機能を維持しながら、通気性を確保するのは非常に難しいです。

水を通さず、空気だけを通すという矛盾した機能をもたせようとしているためです。

よって、防水と通気性とのちょうどいい間を取って、設計されていると思われます。

そういうことから、オムツの通気性というのは赤ちゃんが快適でいられるギリギリのところで保たれています。

それを2枚重ねてしまうと、通気性が無くなってしまい、汗が増えることで、様々な悪影響が生じます。

(2)臭いがわからず、交換のタイミングを逃す
最近のオムツは臭いを漏らさないように作られていますが、每日育児をしていると、なんとなくおしっこやうんちをしたときは臭いで分かるようになります。

しかし、前述のとおりオムツの通気性がなくなると、この臭いも閉じ込めてしまうので、オムツ交換のタイミングを逃してしまう可能性があります。

こちらも同じく、オムツかぶれの原因になります。

(3)窮屈になる
オムツの2枚重ねは私達でいうと、Sサイズの半袖Tシャツを2枚重ねているようなものです。

前述の方法で、サイズを変えてSサイズとLサイズとしても、同じだと思います。

オムツは通気性や防水機能を備えているということを書きましたが、実は赤ちゃんが元気に動き回れることができる「動きやすさ」についても、メーカーはこだわっています。

これらのことから、オムツの2枚重ねはデメリットの方が大きいです。

そもそも、メーカーさんは設計時に1枚で完結するように開発しており、2枚重ねて履くことについては、想定も推奨もしていないため、このようなデメリットが生じます。

(4)コストがかかる
国内メーカーの主要なオムツは1枚あたり18円〜30円程度です。

これを2枚重ねするとなると、倍の値段がかかることになります。

仮に25円のオムツを1日10枚使うという生活を1ヶ月続けると1ヶ月あたり7,500円となります。

これを2枚つかうようにすると、15,000円です。

あまり気にしなくて良いという金額ではありませんね。

ではどうすればいいの?

オムツの2枚重ねはデメリットの方が大きいとしましたが、2枚重ねをせずにオムツからの漏れ対策をする方法はいくつかあります。

*おねしょシーツ

おねしょシーツは防水性に優れたシーツでお持ちの敷布団につけることができます。

また、こちらもオムツと同様に、通気性も兼ね備えている商品が多数販売されています。

インターネットでも多数販売されていますが、実際に触ってみるとなんだか固くてサラサラしているものもあります。

このようなタイプのものは、赤ちゃんが滑りやすく、落下してしまう危険性がありますので、実店舗で手触りを確認しながら、購入されることをおすすめします。

*ギャザーをたてる

先ほど少しふれたギャザーですが、オムツからおしっこやうんちが漏れてしまうことを防ぐ防波堤のような役割を担います。

基本的には「しっかり立てる」ことが大切です。

ギャザーの立て方については、メーカーさんのホームページ等に掲載されていますので、一度確認してみるのがいいと思います。

*サイズを合わせる

インターネットに投稿されているママたちの声を見てみると、漏れ出すことが多くなったときに、オムツのサイズを上げてみると漏れが減ったという声を多数見かけました。

また、昼間は普通のサイズにして、夜は1つ大きくするという方もいらっしゃいました。

実際に色々な声を見てみると、メーカーさんが書いていないような様々な工夫が見られるので、オススメです。

*NGな工夫

体から出る水分を減らすには、摂取する水分を減らせばいいのでは?とお考えの方もいらっしゃると思います。

実は、水分を減らすのは極めて危険なことで、まだまだ体が強くない赤ちゃんには大きな負担をかけてしまうことになります。

更に、体に対する水分量が大人よりも多いため、水分を減らすのはまったく得策ではありません。

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おむつの2枚重ねのメリットデメリット【まとめ】

おむつの2枚重ねにはあまりメリットがないことがわかりました。

それは、メーカーさんの設計思想や構造上の観点、さらに赤ちゃんへの影響といった様々な要因から至ることができた結論です。

しかしながら、おねしょシーツなど2枚重ねよりも有効で赤ちゃんに負担をかけない方法がありますので、そちらを行っていただくとの良いと思われます。

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