出生前診断は【中絶の理由】なりえるのか?法律で決められた期間はいつまで?

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2013年から導入されたNIPT(新型出生前診断)。母体の血液を採取することで、胎児にダウン症をはじめとした染色体異常の有無があるかがわかる、出生前診断の一つです。

NIPTの結果を受けて、陽性と確定(別途、羊水検査を受けてそこで確定)されたうち、割合でいうと実に9割もの方が中絶を選択しています。そこに至るまでに個々に葛藤があったことは想像に難くないですが、現実的な数字はそうなっています。

日本の法律では「出生前診断で陽性だったから」という理由だけでは中絶は認められていません。しかし実際には22週未満(21週6日まで)であれば中絶をすることは可能ではあります。

どんな子どもでも受け入れる」という覚悟があるのでなければ、いつまでに出生前診断をするのかを考えておくことが必要だと思います。それでは詳しく中絶が可能な期間と出生前診断についてみていきましょう。

 

 

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NIPT(新型出生前診断)とは?

2013年から導入された出生前診断の一つです。母体の血液を採取してDNAを鑑定します。この時に調べられるのは13、18、21トリソミー(いわゆるダウン症)の3つについてだけです。

その他の染色体異常や先天性の疾患についてはわかりません。



日本医学会が認定する病院での検査はハイリスク妊婦(35歳以上)であることなど、指定の条件を満たしている場合のみ受けられます。

また、遺伝的知識をもつ医師とカウンセラーによる「遺伝カウンセリング」があり、検査の内容についてだけでなく様々な相談ができるのが特徴です。


ただし、事前カウンセリングに夫婦揃って出席するなど、検査までに時間がかかるケースがほとんどです。もし中絶を視野にいれている場合はいつまでに予約をするのかなど、細かなスケジュール計算が必要です。

 

2016年頃から認定機関以外ではない美容外科などでも検査自体は受けられるようになってきました。

ですが、中には検査について十分な説明がないまま確率だけを言い渡されるような病院もあるそうなので、医療機関選びに慎重になる必要がありそうです。

 

 

出生前診断の結果は中絶の理由にはならない?

中絶を規定する法律は刑法と母体保護法の2つです。

基本的には中絶は、刑法(第212~216条)によって堕胎罪として処罰されうる行為になります。しかし母体保護法がこの堕胎罪に対する例外規定となり、これに沿った範囲で中絶が行われる時、堕胎罪にはならないとされています。

 

母体保護法では、第14条第1項で中絶を行えるのは次の2つの場合と規定しています。

1. 妊娠の継続または分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのあるもの

2. 暴行若しくは脅迫によって又は抵抗若しくは拒絶することが出来ない間に姦淫されて妊娠したもの

法律の条文をそのまま読むと「出生前診断でわかった胎児の異常」は規定されていませんので、中絶の理由とならないと思われます。

が、現状では上記1を拡大解釈して、中絶全般を認めているのです。ただし、妊娠22週以降の場合、法律の拡大解釈を適用しても中絶を行うことはできません。

 

 

中絶のリスクと注意点

一括りに「中絶」といっても妊娠12週未満と、12〜22週未満の「中期中絶」とでは大きな違いがあります。

出生前診断の結果を受けての中絶を考える場合、主に後者の「中期中絶」に当たると思いますので、そちらについて考えていきましょう。

 

手術の流れとしては子宮口を開く処置をしたのち、薬の力で陣痛を起こして分娩させるという、出産と同じ流れになることが多いようです。

中絶は手術としてはリスクが高くないのですが、出産と同じ流れをとりますので、手術時間も長くなり母体への負担がかかります。

また、中絶をした女性の中には精神的なダメージから生理不順がおこり、不妊の原因になるケースもありますので注意が必要です。

 

 

出生前診断は中絶の理由になりえるのか?【まとめ】

冒頭でNIPTで陽性が出た妊婦さんのうち、割合にして9割もの人が中絶を選んでいる、と書きました。かし実際にNIPTをうけた方の割合は、全妊婦さんの1割と言われています。

その中で陽性と確定されたかたの9割、ということになりますので、中絶の割合は決して高くないのです。

 

私も高齢出産だったため、NIPTではありませんが出生前診断を受けました。「検査をする」、「陽性だった場合は中絶する」。妊娠する前はそう夫と話し合っていました。

そのためにいつまでに検査を受けるか、どこで受けるかなどスケジュール調整もしていました。

 

しかし、実際に妊娠して検査を受ける段になり、本当に受けるべきかを再度話し合いました。お腹の中に子どもに対して、もしもの場合でも中絶という選択肢をとれる気がしなくなっていたからです。

ですが、最終的には私の意志で検査をうけました。結果は陰性と診断され安心しましたが、陽性だった場合の最終判断はいまでもぼんやりとしたままです。

 

 

私のように心配で検査を受ける方もいます。検査を受けようと認定病院で遺伝カウンセリングを受けた結果、検査をやめる方もいます。検査を受ける理由、陽性だった場合に中絶をするかどうか、その判断の基準も結果も個々の家庭で違ってあたりまえです。

家庭の数だけ真理があると思います。しかし安易な考えで出生前診断や中絶を選ぶことのないよう、しっかりとした知識を身につけた上で判断していただければと思います。

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