ハンバーグ、ミートボール、炒め物、煮物、様々な料理に登場するひき肉。丸めればジューシーに、炒める、煮るなどすればパラパラとして、でもボリュームは出る!調理法により印象が変わる献立のお助けマンですよね。
鶏ひき肉、豚ひき肉、豚と牛の合い挽き肉等種類もあるので料理によって使い分けられて、比較的安価に購入できるのも嬉しいところ。そんなひき肉、離乳食ではどう進めたらよいのでしょうか。
今回は、豚ひき肉はいつから食べさせてよいのかについてお話しします。豚ひき肉は後期食から始めるとよいと思います。詳しい解説と、冷凍保存もできる豚ひき肉レシピをご紹介します。
離乳食に豚ひき肉はいつからOK?後期食からがおすすめです
離乳食に使うひき肉というと、鶏ひき肉というイメージが強いかもしれません。肉の臭みも少ないこともあり、鶏ひき肉は中期食から始められます。鶏ひき肉に比べ脂肪が多い豚ひき肉は、消化に時間がかかります。消化機能が発達してきた後期食から始めていきましょう。
後期食から、とは言っても赤身の部分を使用したものが好ましいです。市販の豚ひき肉には脂身を多く使っているものも多いですので、後期食のうちは赤身の豚肉(ヒレ肉等)をフードプロセッサー等でミンチにして調理し、完了期食頃から市販に切り替えるのがおすすめです。手間はかかりますが消化不良を起こさないようにしてあげましょう。
脂質が多いと聞くとマイナスなイメージになってしまうかもしれませんが、豚肉には、効率よくエネルギーを生み出すのを助けるビタミンB1や、血液や筋肉を作るのを助けるビタミンB6等、赤ちゃんの成長に嬉しい栄養素が含まれています。美味しく、負担の少ないように調理して食べさせてあげたい食材です。
離乳食に豚ひき肉、調理のポイントは?
初めのうちは、ハンバーグ等の塊の状態では赤ちゃんは食べにくいので、そぼろあんのようにパラパラの豚ひき肉にとろみをつけて食べさせてあげると飲み込みやすくなります。その際、押さえておきたいポイントをお伝えします。
それは、「下茹ですること」です。豚ひき肉に限らず鶏ひき肉にも言えることですが、下茹でをしてから調理しましょう。方法は、生の豚ひき肉に倍量の水を加えて混ぜておき、鍋に沸騰した湯を用意してそこに水と混ぜた豚ひき肉を入れます。かき混ぜながら火を通し、ザルで湯を切ります。
そうすることで、塊がなくパラパラの状態にすることができます。下茹でをすると余分な脂肪を落とすことができ、臭みも取れます。
以前保護者の方から、「保育園の給食の豚ひき肉は食べていると聞いていますが、家ではほとんど手を付けません。味付けが問題でしょうか」とご相談を受けたことがありました。よく話を聞いてみると、だし汁に生の豚ひき肉を入れてそのまま味付けをしているようでした。
この方法だと肉の臭みが取れず、それをカバーしようと調味料も使いすぎてしまいます。給食での作り方をご説明し、実践していただいたところ保育園の様子と変わらず食べてくれるようになったそうです。赤ちゃんの味覚は大変敏感ですので、食材本来の美味しさを味わえるようにしてあげたいですね。
離乳食に豚ひき肉、おすすめレシピは?
様々な調理法があり便利な豚ひき肉でも、毎回調理しようと思うと大変。作り置きしておきたいですよね。冷凍保存もできストックに役立つ、ハンバーグ、そぼろのレシピをご紹介します。
ちなみに、豚ひき肉の一回量は25gを目安とし、小分けにするようにしましょう。100gの豚ひき肉を使用した場合、4等分して冷凍保存するようにしましょう。
1.野菜入りハンバーグ
完了期食に近づき、塊も噛んで飲み込めるようになったらハンバーグデビュー!豆腐を入れてふわふわ食感に。野菜も入れて一石二鳥です。手づかみ食べをするようなら、細長く成型して焼いても◎
<材料>
・豚ひき肉 100g
・玉ねぎ 1/4個
・人参 15g
・ほうれん草 15g
・豆腐 50g
・パン粉 大さじ1
・塩 小さじ1/2
・サラダ油 小さじ1
<作り方>
豆腐は手で大きく崩して茹で、ザルにあけて冷ましておく。
玉ねぎ、人参はみじん切りし、ふんわりラップをかけ600Wで1分半加熱する。
ほうれん草は軟らかく茹で細かく刻む。
豚ひき肉に豆腐、野菜、パン粉、塩を加えよくこねる。
成型し、サラダ油をひいたフライパンでしっかり焼く。
2.そぼろあん
だしで煮た野菜にかければ立派な一品に。とろみをつけず水分を飛ばせばパラパラのそぼろになります。
<材料>
・豚ひき肉 100g
・醤油 小さじ1/4
・砂糖 小さじ1/4
・だし汁 70㏄
・片栗粉 小さじ1/2
・水 大さじ1/2
<作り方>
豚ひき肉は水と混ぜてから沸騰した湯で下茹でする。
だし汁に醤油、砂糖を加えてひと煮たちさせ、下茹でした豚ひき肉を入れてさらに煮る。
水溶き片栗粉でとろみをつける。
離乳食に豚ひき肉はいつからOK?【まとめ】
豚ひき肉も、下ごしらえをしっかりして調理すれば赤ちゃんも美味しく食べられます。飲み込みの様子をきちんと見てあげてくださいね。
ハンバーグが食べられるようになったら、離乳食も終わりが見えてきそうですね。素材を味わえるよう薄味を心がけ、お肉だけを食べることのないよう、野菜も上手く取り入れてください。